BLOGお役立ち情報をご提供

エレベーターメンテナンス(保守管理)について、新しく面白い情報を掲載いたします。

「異常なし」という言葉に込めた、プロの意地

ここまで、エレベーターメンテナンス技術員としての「技」と「心」について綴ってまいりましたが、今回お話しするのは、それらすべての活動の結果として私たちがお客様に提出する、一枚の書類についてです。それは、「点検報告書」。その中の判定欄に記される、「異常なし」。この、何気なく読み飛ばさ

道具箱は相棒。20年使い込んだスパナの輝き

これまでは「五感」を通じた診断技術、つまり技術員自身の肉体をいかにセンサーとして磨き上げるかという話をしてきましたが、今回は視点を変えて、私たちエレベーターメンテナンス技術員の「手の延長」である工具についてお話ししたいと思います。エレベーターの保守点検において、私たちは常に一連の道具を詰め込

指先ひとつでわかる。レール潤滑の黄金比

足裏、耳、鼻と続いてきた「感覚の点検術」、今回はついに「指先」、すなわち触覚によるレールのメンテナンスについてお話ししようと思います。エレベーターが上下する際、その通り道となるのが「ガイドレール」です。建物という巨大な構造物の中を、カゴが一点のブレもなく、滑らかに滑り上がるための鉄の軌道。こ

五感を研ぎ澄ませ。油の匂いで摩耗を察知する

皆さま、こんにちは。いつもお読みいただき、ありがとうございます。前回までで、足裏の「平層」、耳での「異音」と続いてきましたが、今回お話しするのは、おそらく最も直感的で、かつ説明が難しい技術——「嗅覚」と「総合的な感覚」についてです。エレベーターの機械室。そこは独特の香りに満ちた空間で

エレベーターの異音は叫び声。ベアリングの悲鳴を聴き逃さない

前回は「平層」における足裏の感覚についてお話ししましたが、今回は「耳」、すなわち聴覚によるエレベーターメンテナンス保守技術員の診断技術について深掘りしていきたいと思います。エレベーターの機械室に一歩足を踏み入れたとき、そこには独特の世界が広がっています。巻上機が回転する重低音、制御盤のリ

制御盤の基板は、まるで美しい都市の地図のようだ

エレベーターの最上階、あるいは機械室の重厚な鉄扉を開けると、そこには静謐な熱気を帯びた「心臓部」が鎮座しています。制御盤――その扉をさらに開いた先に広がる光景を、私たちエレベーターメンテナンス技術者は愛してやみません。緑色のプレートの上に、整然と配置されたコンデンサ、抵抗、そして無数のICチ

「開」ボタンを連打しても早く閉まらない理由~制御システムから見る「安全」と「効率」の境界線

エレベーターの前に立ち、急いでいる時。あるいは、誰かが乗ってきそうで来ない、あの微妙な間(ま)を埋めたい時。ついつい「閉」ボタンを連打してしまった経験は誰にでもあるはずです。そして、心の中でこう毒づくのです。「連打しているのに、ちっとも早く閉まらないじゃないか」と。ハッキリといいます。「

メンテナンス中、私はカゴの中で何を考えているか

エレベーターの「カゴ」という空間は、多くの人にとって、せいぜい数十秒をやり過ごすための「動く小部屋」に過ぎないでしょう。しかし、私たちメンテナンス技術者にとって、そこはこの上なく研ぎ澄まされた「思考の実験室」に変わります。扉が閉まり、外部の喧騒から遮断された瞬間、私の意識は日常のそれとは異な

TOP